2015年4月26日(土)、中京大学で、臨床法学教育学会学術大会(第8回年次大会)が開催されました。
→ポスター(20150426jclea)
私がパネリストとして出席した法曹倫理部会では、「離婚をめぐる技術と倫理―法曹の中核的価値が問われる現場から―」と題し、前半に「離婚と夫婦」、後半に「離婚と子ども」をテーマにした討論会を行いました(大会のメイン・イベントであるシンポジウムの情報は、別途掲載します)。
討論会では、子どもの監護をめぐる事件において近年議論の的となっている、同居中の配偶者による子どもの連れ出し(連れ去り)と、それが事実上野放しになっている現状に対し、私なりに問題を提起し、弁護士はそれに対してどのような態度で臨むべきかを提言させていただきました。また、実務上しばしば遭遇する面会交流事件の高葛藤事案で、弁護士は、監護親・非監護親それぞれの代理人として、子の福祉の要請との兼ね合いで、どこまで依頼者の利益を追求することが許容され、反対に、どこまで依頼者を説得することが許されるのか、といった諸問題について、問題提起をさせていただきました。
本日の討論会に向けて、愛知法曹倫理研究会では、世話人の森際教授(名古屋大学)をはじめとする諸先生方から貴重なコメントをたくさん賜りました。また当日は、提題者・パネリストの先生方、そして会場の皆様との意見交換で、非常に重要なご意見・ご質問を賜ることができました。このような貴重な機会を与えていただきましたことに、この場を借りて御礼申し上げます。